レノファ山口FC

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明治安田生命J2リーグ 第17節

維新みらいふスタジアム

5月22日14:00Kickoff

レノファ山口FC

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VS

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V・ファーレン長崎

再びの5連戦。カギを握る「切り替え」に注目!

今週末からの5連戦は最初と最後がホーム戦。また4戦目にレギュレーションの異なる天皇杯2回戦が入ります。

 

連戦初戦の対戦相手が同じ勝点で並ぶV・ファーレン長崎です。Jリーグでの対戦成績はレノファの0勝1分9敗で、苦戦している相手の一つというのは間違いありません。しかし、レノファの強みはホームの圧倒的な応援熱で、今季のみらスタでは目下4連勝中。長崎戦も何としてでも勝利を手にし、勢いよく連戦を突き進んでいきたいですね!

 

今週末から新しい試合球。どう変化する!?

 

そんな長崎戦のポイントについて述べていく前に、5連戦でまず注目したいのが「ボール」です。今週末のリーグ戦から試合球がワールドカップ公式級でもある「アル・リフラ」に変わり、さらに天皇杯でも異なるボールが使われます。

リーグ戦用の新しいボールは、前節まで使われていた「コネクト21」と比べると蹴った時の感触が「全然違う」と名塚善寛監督。選手からも「ブレやすくなった」という感想があったそうで、浮き球を中心にボールの軌道はかなり変化しそうです。

 

回転の掛かりやすさや直進性、インパクト時の感覚的な軽さや重さなどは何度も蹴って身体で覚える必要があり、「アル・リフラ」の特徴をマスターするには少し時間が掛かるでしょう。

 

もっともボールの軌道が変化しやすいことから、7.石川啓人選手が蹴っているような無回転シュートは、かなりブレていくはず。名塚監督も「今度こそ決めてもらえれば」と期待を寄せており、ミドルレンジからのシュートはこれまで以上に得点に結びつくかもしれません。

 

また、今週は全体練習のあとに、4.眞鍋旭輝選手、14.橋本健人選手などがクロスボールを何度も蹴り出していました。クロスやセットプレーはピンポイントで合わせなければなりませんから、浮き球を送る機会が多い選手にとってはボールの変化は一大事。いち早く慣れて、良いボールを送ってほしいものです。

もちろん守備面でもボールへの慣れは必要で、特にGKにとっては軌道の変化に苦慮するかもしれません。慣れるまではキャッチではなく、セーフティーにパンチングで逃れるということもあるでしょう。その分、周りのフィールドプレーヤーには、高い集中力でこぼれ球に先に触ることが求められます。

 

選手にとってはわずかの期間でボールが目まぐるしく変わり、多少のストレスはあるはず。とはいえ、新しいボールを見たり、触れたりするのは、なんとなくワクワクもします。ブレやすいことへの期待も不安もありますが、選手たちにはまた新たな気持ちで試合に挑んでほしいですね。

 

素早い切り替えで、今度こそ失点ゼロへ!

 

試合の中身に目を向けると、やはり今節もレノファがボールを持つ時間が長い展開になるでしょう。ただ、レノファは前節は立ち上がりに失点していますし、その前のツエーゲン金沢戦は最終盤に失点を喫しました。レノファがボールを持てる時間が長くありながら、大事な時間帯で失点したのはとても痛いですし、何よりどちらも防げた失点でした。

 

集中力が途切れただけでなく、名塚監督は切り替えの遅れやラインコントロールのズレにも言及。安っぽいと表現しても差し支えない失点が再発現しないよう、今週の練習では守り方をもう一度確認して試合に備えています。

今節の長崎も前線のクオリティーが高く、ボールの失い方が悪かったり、切り替えが遅かったりすると、FWに何度もボールが入ってしまうかもしれません。

 

長崎の攻撃陣ではエジガル・ジュニオ選手、都倉賢選手、クリスティアーノ選手などがプレーし、選手の特徴を列挙する必要がないほど個のパワーがあります。また身長190センチの長身DF、カイケ選手が新たに加入し、セットプレーやパワープレーでの選択肢も増えています。

 

そうした強い攻撃陣に対して2.菊地光将選手や6.渡部博文選手などは十分に対抗できる力を持っていますが、全てのファーストボールで競り勝ち、セカンドボールにもレノファが先に反応できるとは限りません。やはりクロスボールやロングボールを蹴られる前にボールを奪い返すというのが最善策。ボールを失ったあとに諦めずにプレッシャーを仕掛けようとするネガティブトランジション(守備への切り替え)が物を言う試合です。

 

一方、レノファの攻撃場面では、レノファが有効に使えそうなスペースはそれほどありません。ただ、ブロックの外側でボールを動かしていても相手の守備は堅いままですが、狭いエリアで細かく動かしたり、最終ラインとGKの間にクロスボールが入ったりする場面では、長崎の守備がボールウォッチャー気味になっている状況があります。

 

例えば2節前に長崎と対戦しているベガルタ仙台は、少ないタッチ数でボールをつなぎ、縦パスとクロスを組み合わせて先制点を挙げています。縦と横にボールを細かく動かすことで長崎の守備がずれ、最終的にはシュートを打つ選手が全くのノーマークになっていました。

 

細かくスピーディーなパスワークは堅い守備を破るのに効果的。各駅停車のボール回しでも、一人一人がボールを持ちすぎず、パスがスムーズにつながっていけばシュートレンジまでボールを運べるはずです。

 

注意したいのはパスのちょっとした質です。パスが足元に正直に入ってしまったり、軸足側にずれたりすると、トラップからパスまでがもたついて相手に囲まれてしまいます。これではワンタッチやツータッチでボールを運ぶことはできません。

 

リズム良くボールをつなげていくには、パスの出し手が頭を働かせ、受け手がすぐにボールをはたけるような質で送り出さねばなりません。特に今節はボールが新しくなるため、グラウンダーのパスであっても、基本的なパスクオリティーが試されるゲームでもあります。あるいは、プレッシャーを掛ける言い方になるかもしれませんが、ボールが変わってもパスの質が落ちないというプロサッカー選手のすごさが分かる試合になるかもしれません!

 

 

日曜日のホーム戦は難敵を相手にする試合です。勝利に近道はありませんが、守備と攻撃の基礎を思い出し、ひたむきに戦うことで道は開けるはず! 実直なハードワークが光る16.吉岡雅和選手は古巣戦でもあり気合い十分。

同じくハードワーカーの18.高木大輔選手には連続ゴールも懸かります。一つのパス、一つの切り替えにこだわり、今度こそ勝利を手にしましょう!

 


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