緊急事態宣言下の群馬県でのゲームでしたが、そういうような状況でも開催していただくことができました。関係者のみなさま、社会のみなさまの認知に心から感謝申し上げます。ありがとうございます。

アウェイ席がない中、我々のサポーターが行けない中でしたが、だからこそ中継の先、あるいは中継を見られなくても、いろいろな思いを持って我々と一緒に戦ってくださっている方々に、何か心を動かすもの、魂を揺さぶるものを届けなければいけないと選手たちを送り出しました。
前半45分に関しては全くそれがなかった。そこが非常に残念に思いますし、その前半45分が全てだったと思います。次にまたホームに戻れますので、何とか出直したいと思います。

－試合前から掲げていたシンプルさの部分については表現できたか？

攻撃の部分でやはりそこを示したかったですが、なかなかそういう形にならなかったということがあります。ただ、大きな問題はむしろ守備の部分です。我々が4バックに対してやっているオーガナイズがはまりませんでした。だとしたら、背中をシンプルに取られるはずはなく、後ろは人数が揃っているはずであり、そこを簡単にブレイクされるということはゼロにしないといけない。今までのゲームはできていましたが、ボールサイドの制限も掛からず、最終ラインも人数が揃っているのに不用意に裏を取られることが頻出してしまいました。
今週ずっと言っていた攻撃のシンプルさよりも、そういった部分で押し込まれて後手を踏んだということが今日のゲームでは反省すべきところだったと思います。

－3点を追う後半に投入した田中渉選手のパフォーマンスについてはどのように見ているか？

個人がどうこうよりも、後半はシステムや立ち位置を変えたりしましたが、前半の45分は我々は見ている方に何も届けることができませんでした。残り45分は挽回するチャンスであり、結果やスコア云々（うんぬん）よりも、そういう姿勢を出せるような45分にしようと選手たちを送り出しました。
今日に関しては個人の評価よりは、後半45分で多少なりともゴールに迫ったり、最後に体を投げ出したりといったことはできました。だからといって満足は何一つないですが、そういう姿勢を頭からやっていくということに尽きると思います。

－澤井直人選手を先発させたが、起用の狙いと実際の動きはどうだったか？

練習での調子が良かったということでの起用です。実際に攻撃において、いつも入っている石川啓人とは違うアイデアや動きが出せる選手ですので、そういったものを期待していました。
今日はなかなか高い位置が取れず、狙っていたシーンは一つも作れませんでしたが、それは個人の問題だけではなく、チーム全体の問題でもあると思います。今週のトレーニングで良いものを出せていましたので、ピッチに立つ資格はありましたが、今日のゲームに関して言えばそれが発揮できませんでした。
45分で交代させてしまい彼にはつらい思いをさせましたが、それは彼個人ではなく、チーム全体の問題でもあります。ただ、トレーニングでやれていたことが残念ながら出せなかった45分だったと思います。

－抽象的な言い方になるが、中断前に高まっていたチームの熱が感じられない部分もあるが、どう受け止めているか？

見ている方が感じることですので、おそらくそういうゲームになっていると思います。
それは私の責任です。
しっかり戦う姿にしたり、しっかりとファイティングポーズを取る姿勢にさせるということをやらなければいけないと思います。ただ、今週一週間のトレーニングでは非常に素晴らしいものがあり、強度やトライする姿勢、集中力も素晴らしい一週間を過ごしていました。今日のゲームに関しては、なぜ立ち上がりからこういう状況になったのかということを、私自身もしっかりと検証しなければいけないと反省しています。日々のおのだでの姿勢をしっかりピッチで出せるように、私自身が反省して、選手たちをしっかりと引っ張っていきたいと思います。