明治安田生命J2リーグ 第1節
維新みらいふスタジアム
2月20日13:30Kickoff
みらスタでの開幕戦。注目選手の一人が、キャプテンを担う6.渡部博文選手です。昨シーズンはリーグ戦全試合に出場し、レノファの守備を立て直したり、後方からの落ち着いたビルドアップで貢献。今年はキャプテンとして、さらに強い覚悟でチームを引っ張っていきます。
キャプテン就任は渡部選手にとってはチャレンジの一つ。あえて責任ある立場を引き受けることで、自分自身の成長につながると考えています。
「キャプテンになったことでより自分を追い込む。より見られる立場にもなりますし、プレーでも、言葉でも伝えなければならないことは増えます。自分に対しても厳しくできなければ言葉では伝えられない。より自分に厳しくやっていきたいです」
今シーズンのレノファの目標は「J1昇格」。昨シーズンは「2年でJ1昇格」というチーム目標がありましたが、渡部選手も「目標は変えなくていいと思う」と語り、J1昇格をチーム一体となって追いかける覚悟を示します。
ただ、簡単に到達できるターゲットではなく、全員が同じ方向を見てレベルアップすることや勝ち癖を付けていかなければなりません。引き分けの試合を勝ちに持っていったり、負けそうな試合でも勝点を拾うには、渡部選手をはじめとするベテランの経験値がカギを握ります。
「必ず苦しい時期が来ると思いますが、そのときにいかに傷口を広げず、自分たちで問題点を認識して改善できるか。僕自身がプレーで先頭に立っていくことも必要だと思います。落ち着いて自分たちでカバーし、補って立ち直れるかがポイントになってきます」
渡部選手は「引くのは簡単ですが、自分たちの強みとすることを出せるかが大事」とも語り、浮き沈みがあっても、レノファとして前向きにプレーする姿勢を貫いていきます。
開幕戦のピッチでも、渡部選手の動きや声掛けがポイントになりそうです。対戦相手のロアッソ熊本は選手が流動的に動いてゴールに迫っていくチームで、連係も強固。渡部選手は「熊本はかなり手強いチーム。自信を持ってサッカーをしている」と気持ちを引き締め、相手に自由を許さないディフェンスに注力します。
特に集中が途切れる瞬間にリスクがあるとし、「昨シーズンはふっとしたタイミングで間に付けられて失点したような場面や時間帯があった」という反省を踏まえ、最善の声掛けやポジショニングで相手の攻撃に備えます。
もちろん守備ばかりではなく、渡部選手が神戸時代から磨き、今や大きな武器となっている両脚からのパス供給もレノファの戦術には不可欠。渡部選手は次のように語ってチーム全員でのハードワークも誓っていました。
「まだコロナウイルスの影響が落ち着かない状況の中で開幕できるということに、関係者やスタッフに感謝しないといけないです。その中で一生懸命さや戦う姿を見せて、感動を与えていきたいです」
レノファを勝てるチームへと進化させ、上のカテゴリーに導くための濃密な42試合。開幕戦は「日々厳しく、良い準備をしていく」とストイックに自分とチームを引き上げる渡部選手にとって、挑戦の第一歩です。凜々しく、熱く戦うキャプテンがレノファのイレブンを奮い立たせます。