レノファ山口FC

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明治安田生命J2リーグ 第36節

タピックひやごんスタジアム

9月18日18:30Kickoff

レノファ山口FC

レノファ山口FC

VS

matchschedule

FC琉球

強風も想定される琉球戦。カギはピッチ内での判断力!

今週末は沖縄県のタピック県総ひやごんスタジアムでFC琉球と対戦します。
レノファは9月14日のツエーゲン金沢戦で勝点1を手にましたが、今度はそれを勝点3にしっかりと結びつけたい試合です。貴重な同点ゴールを決めた15.前貴之選手は試合後に「次につながる1ポイント(勝点1)であり、次につなげないといけない1ポイント」と話しており、チームのさらなる奮起に期待が懸かります!

 

相手へのプレスの掛け方を合わせよう!

 

金沢戦では試合の前半があまり良い内容ではありませんでした。名塚善寛監督はプレスがはまらなかったことを要因に挙げ、相手の最終ラインに対するプレッシングを改善したり、前後が連動してプレッシャーを掛け続けたりして、途中からレノファがリズムを取り戻しました。

 

プレスで印象的だったのは途中からピッチに立った32.高井和馬選手で、前線でボールを受けてシュートに行くというアグレッシブさが武器ですが、献身的に守備にも動き、良い守備から良い攻撃という流れを作ろうと奮闘していました。

ただ、試合序盤でプレスがはまらなかったこと自体は、決して悲観するものではありません。確かにレノファの視点だけでサッカーを語れば、前半はプレスが掛からず、後半はプレスがしっかりと掛かって相手陣地でサッカーができたと表現できます。しかし、金沢も前半はあまり出足が良くなく、少し重心が下がっていました。

 

金沢はボールホルダーに対して厳しくアプローチし、ボールを奪えば背後のスペースへとボールを送り込む一貫したやり方があります。ところが前半の金沢の動きはレノファにとっては少し予想外。
思ったよりもバチバチとしたやり合いにはならず、背後にもボールは飛んでこなかったため、かえって判断が難しい状況になってしまいました。

 

サッカーは自分たちだけでやるものではないので、たまには金沢戦のようにお互いに上手く行かず、なんとも言えない試合の入りになることがあります。
それでも試合途中でレノファは修正に成功。金沢も修正を加え、後半は球際では激しくやりあい、全体的にはレノファがボールを持ってゲームを進めるという想定内の内容に収まっていきました。

なんとか1失点で耐えて、試合中に修正できたのはポジティブな要素です。
そして、試合中の修正力は今節も大きなファクターになるでしょう。天気予報などで繰り返し言われているように台風14号の接近し、強風の中での試合になると予想されるからです。

 

琉球は4-4-2のフォーメーションがベースで、昨シーズンをレノファでプレーした草野侑己選手が2トップの一人として試合に出ています。夏場に離脱していた期間はありましたが、持ち味のスピードとテクニックは健在。さらにガーナ出身の長身FWのサダム・スレイ選手、ブラジル人アタッカーのケルヴィン選手などを補強しています。
既存戦力を含めて、背後を突くスピードと長身ターゲットを生かした高さは明瞭な武器です。

 

それらを強風下でどのように生かしてくるのか、レノファには見極める作業が求められます。
琉球は9月3日のブラウブリッツ秋田戦でも強風が吹く中で試合を開催。このときはメーンスタンドから見て右から左へと風が吹く中、風上に立った後半に長いボールを織り交ぜてゴールに迫るシーンを作り出しています。

 

もし同じような戦法になるのであれば、長いボールを蹴らせたあとのセカンドボールの拾い合いになると思われますが、実際には試合に入ってみないと分からない部分が多く、経験豊富な8.佐藤謙介選手や15.前貴之選手を中心に状況判断し、ピッチ内にいる全員で共有することが何より重要。金沢戦を踏まえてのピッチ内での修正力が楽しみな試合です。

 

優位性を築く縦横のパスワークに注目!

 

レノファの攻撃面では浮き球やロングボールを多用することはできません。もちろんターゲットとしては49.梅木翼選手、背後を突いた攻撃のフィニッシャーでは19.沼田駿也選手の存在は頼もしいですが、彼ら頼みの攻撃に終始してしまうと、相手も守りやすくなります。やはりグラウンダーのボールで動していくことが大前提です。

パスワークで参考にしたいのは金沢戦の62分頃の場面です。つまり前選手のゴールにつながるフリーキックを得たシーンですが、とてもリズムが良く、相手の4-4-2の守備を後手に回して、レノファが流れの中からチャンスを作りかけました。

 

動きを追っていくと、基点となったのは21.関憲太郎選手からのパスを自陣内で受けた24.成岡輝瑠選手でした。
成岡選手は相手からのプレッシャーをかわすと、敵陣の10.池上丈二選手に縦パスを供給。
池上選手は相手を引き連れながらすぐにパスを自陣に戻し、今度は22.生駒仁選手がボールを回収します。

生駒選手も迷うことなく右斜め前方へと鋭くパスを送り出し、直線的に駆け上がっていた27.高橋秀典選手がボールを収めました。この時点で相手のブロックはかなり崩れており、高橋選手は18.高木大輔選手とのワンツーでさらにバックラインの背後へと突破。相手にとってはファールで止めざるを得ないような状況に持ち込み、レノファがフリーキックのチャンスを得ました。

グラウンダーのボールを組み合わせて相手陣形の内側から外側へとサッカーを広げ、レノファがチャンスを作ったこの場面は琉球にも有効でしょう。相手はアグレッシブに奪いに来るかもしれませんし、低重心で構えられる可能性も十分にありますが、レノファは焦れずにピッチの横幅と縦幅を使って相手を動かし、有利な状況に持って行くことが肝要です。

 

もっとも、ピッチコンディションが悪くなるとグラウンダーのパスにはリスクが生じます。
可能な限りパスで相手を動かすということを優先しつつ、天候次第ではリスクを取らないサッカーに切り替えるという判断も求められます。やはり攻撃でも経験ある選手の判断と声掛けが重要になりそうです。

 

前節の試合内容をしっかりと勝利につなげたい3連戦の最終日。
心がけたいのは相手の出方を踏まえた状況判断とプレッシャーの行き方であり、貫きたいのはレノファの前向きなサッカースタイルです。天候という不確定要素がある試合ですが、積み上げてきたサッカーを信じて、勝点3を手にしたいですね!


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