レノファ山口FC

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明治安田生命J2リーグ 第3節

デンカビッグスワンスタジアム

3月5日13:30Kickoff

レノファ山口FC

レノファ山口FC

VS

matchschedule

アルビレックス新潟

今年初のアウェイ戦! 効果的な縦パスと修正力に注目!!

レノファは3月5日に新潟市のデンカビッグスワンスタジアムでアルビレックス新潟と対戦します。今シーズン初のアウェイ戦であり、土曜日に試合を行うのも今年初めてです。

 

移動を含む中5日のスケジュールのため、前節・ブラウブリッツ秋田戦までの1週間とは時間の使い方が異なります。チームは試合翌日こそオフとしましたが、3月1日の火曜日から再始動。火曜日の練習は試合に出たメンバーと試合に出なかったメンバーで少し異なったメニューを行い、フィジカルコンディションを整えていました。

 

 

試金石となる90分 前向きなスタイルで勝負を!

 

今節の新潟戦はレノファにとって試金石となる試合だと言えます。開幕戦は特別なメンタリティーがありますし、前節は相手の戦い方がかなり特殊でした。2試合を終えたとはいえ、レノファの今年の戦い方がJ2でどのくらい通用するかは、まだ測れているわけではありません。

 

しかし、次は開幕の高揚感が落ち着いてきた第3節の試合であり、対戦相手もチーム力と個人の技術を併せ持つ新潟です。レノファの今を知る絶好の機会と言えるでしょう。ここで結果を残せれば、大きな自信にもつながります。

 

相手の新潟には縁のある選手が何人も所属しています。レノファでのプレー経験がある星雄次選手は前節で先発出場。高い位置でプレーする機会が多く、レノファのボランチやセンターバックの選手と対面することになりそうです。ボランチのプレーヤーとしては高宇洋選手が所属。新潟は前節そこ島田譲選手が先発していますが、高選手が出てくる可能性もあるでしょう。

 

また、今はレノファのアカデミーとなっているレオーネ山口出身の藤原奏哉選手、小学生年代まで山口県でサッカーをしていた三戸舜介選手なども所属しています。さらに18.高木大輔選手の実兄、高木善朗選手はフィニッシュシーンに関わる位置に常に顔を出し、前節の大宮アルディージャ戦で今季初ゴールを決めています。

チームを指揮するのは千葉県出身の松橋力蔵監督です。
同じく千葉出身の名塚善寛監督から見れば一つ年上に当たります。松橋監督は現役時代は日産自動車サッカー部およびJリーグ発足後の横浜マリノスなどでプレーし、引退後も横浜F・マリノスでユースやトップチームに携わってきていました。

 

松橋監督が新潟を率いるのは今年からですが、新潟らしさとも言えるボールを動かして積極的にゴールに迫る姿勢は継続。質の高いパス連係でボールを運び、左からのクロスボールには複数の選手が関わってシュートまで持ち込んでいます。

 

フォーメーションでは「4-3-3」を採用しています。これはレノファと全く同じ形のため、いわゆる「ミラーゲーム」と呼ばれる組み合わせです。新潟は前節の大宮戦でもミラーゲームになりましたが、先手を打って良い立ち位置を取り、ワンタッチ、ツータッチのパスをスムーズにつないでいました。

 

新潟の紹介が長くなりましたが、ここからが肝。
レノファが新潟と戦う上で、特に警戒しなければいけないのが「縦パス」です。新潟はボランチの高選手や島田選手などから縦パスを星選手、高木善朗選手に差し込み、さらに左から本間至恩選手、左サイドバックの堀米悠斗選手が絡んで厚みのある攻撃を作っています。とりわけ「縦パス」は攻撃の重要なスイッチになっています。

 

4-3-3同士の対戦では、フォーメーションの特性としてボランチの横が空きやすくなります。縦パスやドリブルを駆ってボランチ脇を使う攻撃はある意味でセオリー。守備側としてはそこを使われないような振る舞いは必須です。

 

レノファが守備をする局面では、8.佐藤謙介選手の献身的な動きは頼もしいですが、ボランチに頼りきりにせず、インサイドハーフの10.池上丈二選手や33.山瀬功治選手が帰陣してスペースを埋めたり、センターバックやサイドの選手と連動して次の動きを封じたりして、しっかりとケアしなければなりません。このエリアの攻防は本当に激しいものとなるでしょう。

 

メリハリのある試合展開で主導権を握ろう!

 

レノファはボールを奪ったあとはどのような攻撃をしていくべきでしょうか。一つは上述のようにフォーメーション上のウィークポイントを突くというのが大切です。フォーメーションが同じですから、レノファもやはり相手ボランチの周辺は狙わなければならないですし、相手サイドバックの背後など他のスペースも逃さずに縦に付けていきたいところです。

 

前節は山瀬選手が佐藤謙介選手の縦パスを引き出して23年連続となるゴールを決めていたり、2戦続けて16.吉岡雅和選手が右サイドで背後を突いたりしています。幅を使ってボールを動かすのもレノファ流ですが、コースが見いだせればしっかりと縦に通し、ゴール直結のチャンスを今節も作っていきたいですね。

とはいえ、ウィークポイントを突くことばかりが先行し、縦パスの応酬になってしまうと、相当に消耗する試合になってしまいます。極端な言い方かもしれませんが、ボールを持ちながら休むというような時間帯を作ることも必要でしょう。ゲームのトータルマネジメントも大事になる試合です。

 

そしてもうひとつの注目が互いの「修正力」です。レノファは前節の前半こそあまり良い内容ではありませんでしたが、「前半に限れば立ち位置しか取れず、そこからの動きが全くありませんでした。その部分を修正しました」(名塚善寛監督)とハーフタイムに修正。後半は流れを引き寄せて2点を挙げています。

 

対する新潟も前節の立ち上がりは自分たちのミスからピンチを招くなど苦戦し、失点も喫しています。それでも時間の経過とともに修正し、後半に2得点を奪って引き分けに持ち込んでいます。そのようにレノファも新潟も両指揮官の修正力が発揮されたのが前節の試合でした。

 

ゲームの入りが少し悪くなっても、確実に自分たちに主導権を呼び込んでくる名塚監督と松橋監督。今節もその采配に注目ですし、裏を返せば、ゲームの入りが良かったとしても相手がアジャストしてくるとも言えます。そうなればまた違う手を出して主導権を取り戻していくわけですが、そういう試合展開はとてもワクワクします。

 

時にメリ(原意は緩むこと。本当に緩んではいけませんが、攻め急がずに相手の出方を見たり、自分たちのリズムを整えたりする時間)、時にハリ(原意は引き締まっている状態)を利かせ、互いにいろんな手を出し合って進んでいく魅力的な90分になるのは間違いなさそうです!

 

今年初のアウェイ戦は見どころの多い試合で、語りたいことは山ほどあります。ここでは縦パスと指揮官の修正力に着目しましたが、みなさんも試合を通していろんな驚きやドキドキやワクワクを感じ取っていただけると思います。もちろん最高の瞬間は勝点3を手にする時。現地で、あるいは画面を通してエールを送り、試金石となる試合で2連勝を飾りたいですね! アウェイ戦も力を合わせ、勝利を掴み取りましょう!

 


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