レノファ山口FC

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明治安田生命J2リーグ 第27節

えがお健康スタジアム

7月18日19:00Kickoff

レノファ山口FC

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VS

matchschedule

ロアッソ熊本

課題克服と上位追撃へ、スペースの使い方に注目!

今節のロアッソ熊本戦は7月18日の海の日に行われます。月曜日開催で、レノファには7日間という長い準備期間がありました。体を休めて連戦の疲労を取り、チームは7月13日に再始動。
前節の試合で出た課題と熊本戦への対策に目を向け、万全の態勢で月曜日のゲームに臨みます。

 

古巣対戦の7.石川啓人選手。得点直結の動きに期待大!

 

今節はまずはゲーム展開よりも選手に注目です。
古巣対戦となる7.石川啓人選手は7月16日に24歳の誕生日を迎えたばかり。2年前の2020年はJ3リーグを戦っていた熊本でプレーし、左サイドバックの主力選手として試合に出続けていました。

2021年に加入したレノファではサイドバックに限らず、さらに前線でもピッチに立っています。アカデミーから所属していたサガン鳥栖では攻撃を担う選手だっただけに、攻撃のセンスは抜群。大分トリニータ戦でも途中からインサイドハーフのポジションで起用され、「前を向くことだったり、足を振ること、ラストパスが大事」と攻撃に絡んでいます。

 

石川選手の武器でもあり、今節も楽しみなのがクロスボールとミドルシュートです。石川選手は熊本のホームスタジアム・えがお健康スタジアムについて、「クロスもけっこう蹴りやすいイメージがあります」と話しており、グラウンドコンディションとの相性は良好。クロスを使った攻撃は成熟してきており、ピンポイントで合えば確実に得点につながりそうです。

 

出場するポジションによってはフィニッシュワークを担うこともあるでしょう。石川選手の積極性が最も発揮される場面でもあり、スピードと精度が高い枠を捉えるシュートに期待が懸かります。そんな石川選手の得点直結の活躍にまずは注目です!

 

そして、レノファに戻ってきた32.高井和馬選手も出場する可能性があります。サポーターのみなさんに公開した7月13日の練習には合流していませんでしたが、翌日からは全体練習に参加し、元気な姿をクラブのYouTubeで見せています。

 

上述の石川選手と同じように、高井選手も攻撃的なポジションはどこでも担える選手です。

その分、競争相手は多く、FWの一角を担うにしても13.大槻周平選手、18.高木大輔選手、19.沼田駿也選手などとの競争に勝ち抜かなければなりません。途中加入の即戦力とはいえ「競争は横一線。フラットに見て決めたい」(名塚善寛監督)と特別扱いはなく、練習でのパフォーマンスが今節の出場可否につながります。

高井選手が試合に出れば、最も期待が高まるのがゴールです。高井選手は「そこが一番求められているところ」と自負しており、ドリブルや鮮やかなボールさばきから積極的にゴールを狙ってほしいですね!

 

課題克服へ、ボールを受ける動きもキーポイント!

 

また、レノファの攻撃陣全員に共通しますが、熊本戦で実際にシュートを放っていくにはスペースの使い方がとても重要です。
熊本は守備の個人戦術ではボールホルダーに対するプレッシャーが厳しく、組織としては流動性の高いフォーメーションを編成。これに立ち向かうレノファがボール運びでもたつくと、一瞬にして相手に囲まれてしまうでしょう。

 

特徴的な守備を回避してボールを運んで行くには、ボールホルダーにたくさんのパスコースを与えることが不可欠です。ただ、前節の新潟戦はコースを用意できず、ボールを進ませることができなかったという反省点が残りました。

やはり両ウイングやインサイドハーフに入る可能性がある20.田中渉選手、26.神垣陸選手などがボールを受けられる場所に顔を出さなくてはなりません。

ボールを受ける動きの多寡は、課題克服の進捗具合を見るバロメーター。今節はパスコースを作る作業にも目を向けて試合を眺めたいところです。

 

流動的な熊本の攻撃。名塚監督の守備采配に注目!

 

熊本の基本となるフォーメーションは3-1-3-3、あるいは3-3-1-3です。J2リーグでは珍しい形を採用しており、フィールドを上から眺めると一目瞭然ですが、中央とサイドでは縦一列に選手が並びます。キーマンとなっているのはボランチの河原創選手で、フォーメーション上の「1」の部分でゲームを組み立てています。

 

これをいわゆる5レーン理論に当てはめると、中央のレーンと両サイドのレーンに人がたくさん並び、その間のレーン(ハースフペース)には選手が全くいません。各レーンの人数をカウントすると、左から3-0-4-0-3。中央にはさらにGKもいますので、理論上は中央の縦のレーンに5人が入る形です。

 

ただ、熊本はハーフスペースを捨てているのではなく、むしろここに左右から人が入ってきて、極めて流動的にゴールに迫っていく攻撃を作っています。実際に中央とハーフスペースだけを使ってシュートに至る場面は多く、前節のモンテディオ山形戦でも4-4-2の相手に対して縦に仕掛けて好機を作っていました。

 

レノファは相手にハーフスペースで自由に動かれないように守る必要があります。
ただ、どの選手がハーフスペースに出てくるかは分かりません。サイドの選手が入ってくると決めつけて深追いすると、逆側からの侵入を許すことにもなり、リスクは増大します。本当に愚直にチーム全体でスペースを守っていくことと、後ろからの声掛けという当たり前の繰り返しが大切です。

また、熊本はミドルシュートも果敢に狙っています。スペースを使うのが上手く、ゴールが見えればシュートも狙うという熊本の攻撃姿勢は、レノファにとっては厄介です。難しい対応を迫られるのは間違いありませんが、7日間という長い準備期間があったのは追い風。
名塚監督も新しい守備の引き出しを開けて対応する可能性もあり、守備面での采配も楽しみです。

 

選手選考も、試合内容も楽しみな一戦。

レノファがJ1昇格圏を目指すためには、同じように昇格圏を追撃している熊本には絶対に負けるわけにはいきません。アウェイの地で行われる試合ですが、海の日のナイトゲームを頭と身体をフルで動かして戦い抜きたいですね! 現地で、そしてDAZNの画面越しにパワーを送って、勝点3を持ち帰りましょう!


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