レノファ山口FC

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明治安田生命J2リーグ 第12節

フクダ電子アリーナ

4月27日19:00Kickoff

レノファ山口FC

レノファ山口FC

VS

matchschedule

ジェフユナイテッド千葉

中3日での連戦! メンタルからタフに戦おう!

5連戦の2試合目は前節と同じく関東地方のチームと対戦します。相手はジェフユナイテッド千葉。

4月はまだ勝ち星がなく勝点13の17位と苦戦していますが、チーム力は高く、今節もタフな戦いとなりそうです。

 

ただ、レノファはまずは自分たちに目を向けてゲームに臨まねばなりません。前節の水戸ホーリーホック戦では9.岸田和人選手のゴールにつながった時間帯など、前半の中盤あたりではうまくゲームを進めていましたが、後半はあまり良いところがなく、合計で3失点を喫しました。失点直後に30.兒玉澪王斗選手のゴールが決まったのは「逆転されたあとすぐに追いついたのは今までにないメンタリティー」(名塚監督)でしたが、反省点が残る試合になりました。

水戸のプレスは確かに強度があり、レノファが強みを発揮したいセンターレーンはあまり自由にボールを持てず、サイドの選手たちもパサーを楽にするような動きをできませんでした。しかし、前節くらいの強度であれば、レノファは十分に跳ね除けてきたはずです。

 

なぜそれでもまともにプレッシャーを喰らってしまったのか。
相手のプレスの「精度」が高かったのかもしれませんし、選手同士の連係がはまらなかった部分があるのかもしれませんが、水戸の持つ勢いやホームアドバンテージを受けてしまったというのも大いに考えられます。

 

似た現象は第9節のベガルタ仙台戦でも起きました。仙台戦を振り返って18.高木大輔選手が「(スタジアムの)雰囲気に飲まれたという部分があるのかなとは感じていました」とコメントしていたように、スタジアムが醸し出す空気感に気圧されて、サッカーが小さくなってしまったのは否めません。これは技術よりもメンタリティーの問題です。

 

中3日で技術面を劇的に改善するのは難しいですが、メンタル面が因子になって相手のプレッシャーをひっくり返せなかったのであれば、これは改善ができるはず。特に今節はチームがメンタル面から一段上のレベルに達せるかどうかの試金石になりそうな試合です。

 

試合会場となるのはフクダ電子アリーナ。仙台戦と同様にサポーターとの距離が近い球技専用スタジアムで、平日の試合といえども似たような空気感にさらされる可能性はあります。当然ながら水戸戦と同じようなメンタリティーで戦ってしまうと、結果は引き寄せにくくなります。名塚監督やコーチ陣がさまざまなアプローチをしており、前向きに戦おうとする強者のメンタリティーを心に刻み、見えない圧を受けても前向きに揚々と戦っていきたいところです。

 

元レノファ選手との対戦や高木兄弟対決も注目!

 

とはいえメンタルで全てが解決できるほど甘いものではありません。強いメンタリティーでレノファらしく動くと同時に、千葉向けにアジャストした戦い方も必要です。千葉からゴールを守るために、どこから、どのようにプレッシャーを掛けるべきか。レノファの攻撃パターンに持ち込むために、相手のウィークポイントをどうやって突くべきか。水戸戦とは異なるプレッシングやポゼッションをする場面は出てくるでしょう。

千葉の特徴は水戸とは大きく変化し、個々の選手の特徴もかなり変わります。千葉のフォーメーションは水戸の4-4-2とは異なる3-4-3で、守備時には5バックのブロックへとスイッチします。レノファが使えるスペースも、相手が仕掛けてくる攻撃も変わってきます。

 

相手選手を見ていくと、レノファに2015年と16年に所属してJ2昇格に貢献した福満隆貴選手が昨年から千葉でプレーしています。今年は開幕からの全試合に先発しており、今節も右ウイングバックでの出場が予想されます。福満選手は30歳になりましたがアグレッシブさは変わらず、ここぞというタイミングで攻撃のスイッチを入れる嗅覚に対しては警戒が必須です。

 

同じくレノファでプレーした高橋壱晟選手は前節の試合途中からピッチに立ち、今シーズン初出場。また、高木大輔選手の実兄、高木俊幸選手はシャドーの位置でプレーしています。長身でポストプレーでも存在感を見せてきている櫻川ソロモン選手、ゴールへの積極性が相手への脅威となっているサウダーニャ選手などに対しても、特徴に合わせたディフェンスが求められます。

 

それらの選手を見ていても、千葉の前線は少ない人数で崩し切る能力があることが分かります。実際に東京ヴェルディと対戦した前節では、自陣から福満選手、櫻川選手、高木俊幸選手へとワンタッチのボールをリズム良くつなぎ、高木選手がゴールを挙げています。彼らに前を向かせると大きなピンチになりかねません。レノファの守備陣には相手に自由を与えない厳しい守備が必要で、サイドから崩す攻撃に対してはサイドバックの運動量もカギを握ります。

 

ただ、選手にとってはタフですが、相手の前線に前を向かせず、サイドからの駆け上がりも許さないようなハードディフェンスの継続は、見応えのある攻防になっていくはずです。

 

勝負のカギは、中央を生かすためのハードワーク!

 

攻撃では相手ボランチの脇でボールを受けられるかがポイントの一つになりそうです。前節はフォーメーションは違えど、10.池上丈二選手と20.田中渉選手がハーフスペースに顔を出せていましたが、後半はボールに触る機会が減りました。

 

動きが小さくなったことがスムーズなボールポゼッションの阻害につながった最大因子ですが、それはインサイドハーフの選手にある課題ではなく、チーム全体の課題です。

 

レノファと対戦する相手にとって、レノファの中盤にある逆三角形(主に8.佐藤謙介選手、池上選手、田中選手など)は脅威ですが、ウイングの選手やサイドバックの選手の動き出しがなければ、逆三角形に直接、簡単にプレスに行けて、容易にパスコースを削ることができます。
中央を開くには、やはり相手の視線を誘導するような両サイドの上下動やセンターFWの駆け引きが重要な役割を持ちます。

 

言い換えれば、センターレーンやハーフスペースを使う攻撃が増えるほど、見えないところでの周りのハードワークがあると言えます。
くしくも相手のフォーメーションにある隙の一つが、池上選手や田中選手が使いたい場所と重なります。前節の反省点として残った動きの小ささを跳ね返し、全選手がハードワークすることで、レノファのチャンスは確実に増えていくでしょう。

 

今節は水曜日のアウェイ戦のためDAZNを通して試合を見る方も多いと思います。映像ではボールがある場所以外の動きは見えにくいものですが、動き出しの改善ができているかどうかは、そうした攻撃の多寡からも窺い知れると思います。

 

そして決定機を増やせたなら、あとは決定力に期待が懸かります。十代のラストマッチをゴールで飾った兒玉選手、出場機会の伸長とともにシュートやゴールが増えてきている岸田選手に期待大。JFL時代から福満選手とともに戦ってきた11.島屋八徳選手にも注目です!

 

前節の課題を克服し、良い流れで週末のホーム戦につなぐためにも大切な千葉戦。

しっかりとレノファの選手たちにパワーを送り、ミッドウィークのゲームも良い内容で、良い結果を手にしましょう!

 


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