レノファ山口FC

uedanomikata-title

明治安田生命J2リーグ 第11節

ケーズデンキスタジアム水戸

4月23日16:00Kickoff

レノファ山口FC

レノファ山口FC

VS

matchschedule

水戸ホーリーホック

5連戦初戦の勝利へ、中央とサイド両方から攻撃に注目!

連戦が多く組まれている今シーズン。今週末からゴールデンウィークまでは5連戦となり、チームの総合力が試される試合が続いていきます。5連戦は最初の2試合がアウェイ戦、そのあと2試合がホーム戦で、最後にまたアウェイ戦が待っています。

 

連戦初戦となる今週末は水戸ホーリーホックとのゲームが組まれました。水戸にはレノファから楠本卓海選手と高井和馬選手が移籍し、それぞれ活躍しています。楠本選手は副キャプテンの一人を担い、前節の試合では楠本選手がキャプテンマークを巻いて試合に出場。高井選手は背番号11を付け、開幕戦からの10試合全てでピッチに立っています。高井選手が先発したのは1試合ですが、すでに2ゴールを奪取。出場機会の多さやチーム内での役割を考えると、それぞれに大きな期待を背負っていることが分かります。

 

ただ、今シーズンの水戸は開幕から2連敗を喫してしまうなど、まだ成績が安定せず、チームの順位は20位にとどまっています。しかし、全員でハードワークするチーム作りをしていて、決して順位が総合力を示しているとは言えません。やはり手強い相手です。

 

楠本選手がキャプテンマークを巻いていた前節、水戸は徳島ヴォルティスと対戦。早い時間で一人が退場となって10人での戦いを強いられましたが、徳島に先制を許したものの、後半のアディショナルタイムで追いつくという劇的な展開で勝点1を奪取しました。試合後のインタビューで水戸の秋葉忠宏監督は、粘り強く戦った選手たちを讃え、「ディス・イズ・フットボール。これが水戸ホーリーホックのDNA」とコメント。チームの一体感を強める試合となったのは間違いなさそうです。

 

水戸の前線のパワーや楠本選手のフィードに要警戒!

 

チームで戦う水戸ですが、楠本選手や高井選手以外で警戒をしなければならない選手の一人が、浦和レッズから新加入したFWの木下康介選手です。190cmの長身ながら足下の技術が高く、パスを確実に収めると、巧みにフェイントを入れてドリブルでゴールに迫っています。ロングフィードを得意とする楠本選手のパス供給と、木下選手の個の技術が噛み合うと、レノファにとっては厄介な展開になってしまいます。

 

木下選手の自由を奪うためのチャレンジはしなければなりませんが、突っ込みすぎてはがされてしまうと容易に21.関憲太郎選手との1対1を作られてしまいます。対峙することになる6.渡部博文選手や3.ヘナン選手を中心に、木下選手のシュートコースを削りつつ、外へ外へと押し出していくような堅実な守備を、高い集中力で行わなければなりません。

もちろん一番は楠本選手などからのパス供給を防ぐこと。
9.岸田和人選手、30.兒玉澪王斗選手などの前線からのチェックが重要です。ただ、プレスに行きすぎると、かえってボールを縦に蹴らせてしまう可能性もあります。チームとしてのプレスの掛け方では、絶妙な塩梅が求められそうです。

 

プレスの掛け方やはがされたあとの守り方は名塚善寛監督がいろいろな手を打ってきています。今節も水戸の良さをあまり出させないために、どのような強度でプレッシングに行くのか、名塚監督の采配とベテラン選手のゲームの読みに期待が懸かります。

 

前線での起点作りも重要 カギは池上選手の動き

 

レノファが攻撃に出る時には、中央を活かす攻撃とサイドからの仕掛けの両方がポイント。水戸は基本となるフォーメーションは4-4-2で、守備時もこの形を守ったままブロックを作っています。陣形がオーソドックスである分、レノファがやるべきことも突拍子もないものではなく、いつも通りの攻撃を、質を高くやることに尽きます。

 

東京ヴェルディと対戦した前節のレノファは、10.池上丈二選手が戦列復帰し、1.5列目の位置は池上選手と20.田中渉選手の組み合わせとなりました。

相手が4-4-2の守備を敷く中、池上選手は試合序盤から相手のセンターバックとボランチの間でボールを呼び込み、中央から崩そうとする攻撃の質が高まりました。センターバックと駆け引きして背後を狙う岸田選手、少し低い位置まで下がってボールを受けようとする田中選手の動きも効果的で、相手の守備がずれて、池上選手が中央で受けやすい状態を作れていた試合でした。

 

8.佐藤謙介選手は「(池上選手は)相手の空間で受けられる選手で、一つクッションが入ることで、相手が後ろ向きになったり、自分のところに(相手が)プレッシャーが行けなくなったりします。高いところでゲームを作れるのは特徴だと思います」と話し、東京V戦の内容に手応えを得ています。

 

今節の水戸は最終ラインと中盤がレノファと同様にコンパクトな形をしていますが、池上選手の「特徴」が生きるライン間にボールを送り込むことで、レノファが高い位置で攻撃の起点を築けるでしょう。佐藤謙介選手はサイドまでロングボールを出すことも多いですが、今節は縦に鋭く通すという展開も増えそうです。

 

もう一つのキープレーは、中央突破やショートカウンターが上手くいかなかったときの攻撃。相手の守備ブロックがコンパクトである分、両サイドはスペースができやすく、レノファが生かせる空間が必ずあります。

 

相手サイドバックの脇や背後を突く動きではウイングの選手たちの出番。東京V戦で先発した16.吉岡雅和選手、今季初ゴールを挙げたばかりの18.高木大輔選手が良い立ち位置を取ることで、池上選手や田中選手へのコースが閉ざされても、スムーズにボールを運んでいけます。守備から攻撃に切り替わった時に、いち早く、サイドでも優位性を築いていきたいところです。

 

心配されるのは気温の高さ。午後4時開始のために飲水タイムを設けるほどまでは上がらないかもしれませんが、晴れればかなりの暑さを感じると思われます。

 

レノファは今週、日中の最も暑くなる時間帯に練習を組み、報道公開された4月20日も午後2時から強度の高いトレーニングを行いました。「暑さ慣れ」はしてきているとは思いますが、適切な水分補給をして、試合中に脚が攣ったり、試合後に過度な疲労が残ったりしないようにしたいものです。もちろん、現地で観戦されるサポーターのみなさんも熱中症には十分に注意してください。

 

今週末からの5連戦はいろいろな特徴を持ったチームと対戦していきます。その初戦はレノファでプレーした選手たちとの対決も楽しみな水戸戦。前節の勝利の勢いをそのままに連戦初戦を飾り、良い流れで連戦を勝ち抜いていきたいですね!

 


Copyright © RENOFA YAMAGUCHI FC