レノファ山口FC

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明治安田生命J2リーグ 第8節

維新みらいふスタジアム

4月3日14:00Kickoff

レノファ山口FC

レノファ山口FC

VS

matchschedule

大宮アルディージャ

確かなプレーと大胆さ。21歳が見せる二つの極致
選手

選手名前

 

開幕からの7試合のうち5試合に先発している20.田中渉選手。ボールを動かし、相手を動かしてゴールに向かうレノファにとって、欠かすことのできない選手へと成長してきています。

 

田中選手は静と動の両方でハイレベルなパフォーマンスを見せていると言えるでしょう。攻守の連係の中に身を置き、いわゆる「リンクマン」として落ち着いたプレーをみせる一方、毎試合のように左脚から鋭いシュートを放つなど大胆にゴールに迫るシーンも多々あります。積極果敢にペナルティーエリアに入る姿勢には、根からの熱いスピリットを感じます。

 

ピッチ上ではそれらのプレー以外にも田中選手の良さが光ります。例えば、いてほしい場所にいてくれる選手だというのも大きな特徴です。ボールを持っている味方が相手に囲まれそうになったときに、俊敏に動いてパスの逃げ道を作る場面は何度もありますし、セカンドボールが飛んでくるスポットにも先に入り二次攻撃の原点となっています。

 

持ち場は中盤にある逆三角形の左上。しかし、味方と相手の立ち位置を見て逆側まで顔を出したり、守備のバランスが崩れそうな時には自ゴール方向にスプリントしたりと、幅広く対応しています。いると助かる場所にちゃんと動いて対応するというのは、経験あるベテランの専売特許のようなものがありますが、田中選手は21歳にして能力を身につけています。

 

特に田中選手の活躍が際立つのが左サイド。今年のレノファはこのサイドの連係が強固で、チャンスを何度も作っています。田中選手はパスワークの一翼を担っているだけでなく、14.橋本健人選手、19.沼田駿也選手の前向きなプレーを絶妙なポジショニングでサポート。パスをいつでも受けられる場所に立ち、仮にボールを失ってもすぐに奪い返せる動きをするという頼もしさが、左サイド躍動の源泉となっています。

「タカヤくんはスピードがあるので、背後を取って欲しいとは言っていますし、ケントくんは同じ左利きでもあるので、最初に一緒にプレーした時からフィーリングが合うという感覚がありました。連係は取れていますので、もっともっと3人で高めていければと思います」

 

田中選手はそう話して、3人で崩していく形をもっと多く作ろうとしています。相手から対策される試合がある中で、これまで以上に田中選手の役割は重要になりそうです。

 

名塚監督が「去年から著しく成長してきている」と話すように目覚ましく成長し、存在感を放っている田中選手。成長の背後にあるのは向上心で、田中選手は「上に行くにはそこでも守備でも攻撃でもしっかり顔を出して勝利に導ける選手にならないといけない」と言葉に力を込めます。練習でも手を抜くことはなく、激しくボールを奪い合ったり、より良い立ち位置を模索したり、頭と身体を動かして自らのレベルを高めています。

 

とはいえレノファは直近2試合が無得点。大宮アルディージャ戦では結果にこだわった戦い方も求められます。田中選手は連戦中のインタビュー取材で次のように話し、ゴール直結のプレーに注力する考えを示しています。

 

「周りは良い動き出しをしてくれています。自分が前を向く回数を増やすのと、前を向いた時の周りの選手の動き出しを見逃さないということをもっと意識してやれれば、得点に結びつけられると思います」

維新みらいふスタジアムのスタンドからずっと見ていたい田中選手のポジショニングの妙と、ボールを持ってからの熱の入ったシュートやラストパス。

 

きっと日曜日の試合では特徴を発揮して、4月最初の勝利につながる仕事をやってくれるでしょう。「まずはチームを勝利に導きたいです」。

 

静かにも熱く語る田中選手のフィニッシュワークに注目です!

 


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