レノファ山口FC

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明治安田生命J2リーグ 第4節

維新みらいふスタジアム

3月12日14:00Kickoff

レノファ山口FC

レノファ山口FC

VS

matchschedule

FC琉球

ルーキーが見せるスピードと花開くポテンシャル
選手

選手名前

開幕からの3試合で1得点1アシストの活躍を見せ、存在感を存分に発揮している19.沼田駿也選手。関西大学から加入したばかりのルーキーが、レノファの左サイドで旋風を巻き起こしています。

 

 

沼田選手の自他ともに認めるストロングポイントはスピード。目に見えて分かるのがボールを持ったときのドリブルスピードで、前節のアルビレックス新潟戦ではドリブルで左サイドを駆け抜けてチャンスメーク。58分には緩急を付けたステップワークで守備の間隙を縫い、グラウンダーのクロスボールを差し込んで13.大槻周平選手のゴールをアシストしました。

 

Jリーグのデビュー戦となった開幕戦こそ「まだまだもっと前を向いて仕掛けられる部分もあった」(名塚善寛監督)とプレーが小さくなったところはありましたが、名塚監督は「次はやってくれるはず」と期待を寄せ、第2節のブラウブリッツ秋田戦、第3節のアルビレックス新潟戦と続けて先発起用。秋田戦ではコーナーキックの流れからプロ初ゴールを挙げました。

そのシーンを振り返ると、6.渡部博文選手のヘディングシュートがクロスバーに当たり、跳ね返ったボールが沼田選手のもとへ。イレギュラーなボールの動きでしたが、沼田選手は冷静に左足を振り抜き、ゴールネットを揺らしました。沼田選手は「何とか入れと思いました。その気持ちがゴールに繋がったと思います」と笑顔を浮かべ、さらにこう続けます。

 

「シーズン始まる前からレノファの勝利のために、チームの目標のために、ゴール、アシスト、自分のプレーで勝利に貢献したいと考えていました。2戦目でゴールが取れたのは素直に嬉しく思います」

 

笑みの中に凜々しさや責任感の強さが読み取れる沼田選手。プロになるまでの歩みを振り返ると、結果への思いが人一倍強いことが分かります。

 

沼田選手は大阪府出身で、地元の府立摂津高校から関西大学へと進学。関西学生サッカーリーグ1部に所属するサッカー部では、2年生の2019年から徐々にリーグ戦に出る機会が増えていきました。前線でフィニッシュシーンに絡むようになり、同年11月のリーグ最終節では後半36分から出場。わずか10分ほどの出場時間ながら2ゴールを挙げてチームの勝利に貢献しています。

 

23番だった背番号は翌年にはストライカーナンバーの「9番」へ。しかし、2020年は新型コロナウイルスの拡大によって試合数が大幅に減り、関西学生サッカーリーグは後期のみの開催に変更されます。

 

関西大が組めた試合数はわずか10試合。その中で沼田選手は8試合に出場して6得点を挙げ、出場すればほぼゴールを挙げるという活躍を見せました。ペナルティーエリア内でのフィニッシュワークに一日の長があり、ゴールに向かうアイデアは豊富。ストライカーの矜持を示し、同年の得点王にも輝いています。

 

「FWはゴールを求められるポジション」と言い切る沼田選手の強さが学生時代に養われ、練習参加を経て昨年9月にレノファ加入が内定。「レノファは攻守においてアグレッシブなサッカーをしていて、魅力的。いち早くレノファのスタイルを理解し、なおかつ自分の特徴を出していきたいです」とプロでの活躍を誓います。

 

試合ではやはり左サイドでの仕掛けに注目が集まりますが、これまでの経験を踏まえれば、ペナルティーエリア内にスペースを見つけてクロスの受け手に回ったり、ワン・ツーのコンビネーションでゴール前に入って行ったりするのも沼田選手の持ち味。特に目前に迫った琉球戦は、相手の守備強度や守り方を考えると、縦に素早く動くだけでなく、内側に入って仕事をする場面が増えそうです。

それはレノファのユニフォームではまだ見せていない新たな側面を披露する機会だとも言えます。名塚監督も沼田選手の特徴に目を向け、「ボックス内でもっとチャレンジしてほしい」と背中を押しています。

 

大胆かつ繊細なプレーで勝利を引き寄せ、「サポーターと喜びを分かち合いたい」と熱を込める沼田選手。来たるホームゲームでは、私たちはまた底知れぬポテンシャルの一端を目撃することになるでしょう。サイドでスピードを生かし、センターではポテンシャルを花開かせていく沼田選手に、今節も目が離せません。

 


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